TadaoYamaokaの開発日記

個人開発しているスマホアプリや将棋AIの開発ネタを中心に書いていきます。

2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

dlshogiはどれくらい人間の指し手に近いか

コンピュータチェスでは、ディープラーニング系のAIは、従来型に比べて人間の指し手に近いという研究がある。 従来、人間の相手になるように、レーティングを下げるために、探索のノード数や深さを下げるということが行われていた。 しかし、人間にとっては…

将棋AI実験ノート:20ブロックの学習

ResNet15ブロックのモデルで生成した教師データを用いて、20ブロックのモデルを学習し、精度と強さを比較してみた。 モデルサイズ 15ブロックのモデルは、15ブロック224フィルタ 20ブロックのモデルは、20ブロック256フィルタ 1ブロックは畳み込み2層 活性化…

Unityで将棋アプリの開発 その13(棋譜解析)

作成している将棋アプリに、対局後の棋譜解析機能を実装した。 機能内容 対局終了後に表示されるダイアログで、「棋譜解析」ボタンを押すと棋譜を解析して形勢グラフを表示する。 対局中のプレイヤー手番では、プレイヤー側の評価を非同期で行っているので、…

UnityのLineRendererのアンチエイリアシングを有効にする

LineRendererで斜めの線を引くと、以図のようにジャギーが発生する。 原因がわからずネットの情報をいろいろ試したが解決しなかった。 プロジェクトのアンチエイリアシングの設定 たまたま、新規に作成したシーンでLineRendererで線を引いて、プロジェクトの…

Unityで将棋アプリの開発 その12(詰み探索)

作成している将棋アプリに詰み探索を実装した。 AIのレベルと詰み探索 スマホ向けにMCTSで少ないプレイアウトだと、どうしても詰みの見逃しが多くなる。 練習用の強さだと、長手数の詰み探索はいらないが、一番強いレベルでは詰みを見逃さないようにしたい。…

Unityで将棋アプリの開発 その11(棋力測定)

作成している将棋アプリに棋力測定モードを実装した。 実装内容 先日の調査で、dlshogiの探索で測定した勝率の平均損失とレーティングに相関があることがわかったので、AI相手に対局した棋譜を蓄積して、そこからレーティングを推定する機能を実装した。1棋…

dlshogiを使って棋譜から棋力を推定する

たややんさんが実施していた棋譜から棋力を推定する方法をdlshogiを使って検証してみた。棋譜から棋力を推定する手法を検証しており、水匠の評価値をシグモイド関数で疑似的な勝率に変換した上で平均損失を計測する+計測する局面の勝率の閾値を設定するとい…

Unityで将棋アプリの開発 その10(AIの戦型指定)

作成している将棋アプリにAIの戦型指定を実装した。 実装方法 先日実装した定跡の戦型予想を使って、指定した戦型が定跡の候補手に含まれる場合、その手の採用率と戦型の確率に応じて、次の手を選択する。 そうすることで、指定した戦型になるように誘導でき…

Unityで将棋アプリの開発 その9(定跡と戦型予想)

作成している将棋アプリに定跡検索と戦型予想を実装した。定跡ボタン(ノートのアイコン)を押すと、現在の局面の定跡の候補手と、各手を指した後にどの戦型になるかの確率を表示する。候補手は、出現率と勝率も合わせて表示する。 定跡の元データ 定跡の元…

Unityで将棋アプリの開発 その8(ヒントの実装)

作成している将棋アプリに、ヒント機能を実装した。ヒントボタン(電球アイコン)を押すと、下の図のように候補手の上位3つを矢印で表示する。 複数候補手表示 下側のテキストボックスには候補手を10まで表示する(表示領域は5行までだがスクロールできる)。 テ…

Unityで将棋アプリの開発 その7(待ったの実装)

作成中の将棋アプリに、ボタンを追加して、「待った」ができるようにした。 UIデザイン 頻度の高い機能をゲーム画面から直接押せるボタンとして、それ以外はメニューを開いてから選べるようにする。 「待った」「ヒント」「定跡」を直接押せるボタンとして、…