TadaoYamaokaの開発日記

個人開発しているスマホアプリや将棋AIの開発ネタを中心に書いていきます。

2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

WindowsにChainer v3+CUDA9+cuDNN7をインストールする

Chainer v3(cupy v2)がCUDA9に対応したので、バージョンアップしました。 Chainer v3はcuDNNも最新のバージョン7に対応しているので、cuDNNも7にしました。インストール手順は、以前のバージョンと同様です。chainerをバージョンアップする際は、chainerとcu…

WindowsにAnaconda3でPython 3.6をインストールする

以前はChainerとTensorflowがPython3.6に対応していなかったため、Anaconda3のPython3.5系を使用していた。 現在は、ChainerもTensorflowもPython3.6に対応しているため、Python3.6に入れ替えを行った。Anaconda | Individual Edition から、Python 3.6 vers…

Chainerで計算グラフの可視化

Chainerの計算グラフの可視化機能を使ったことなかったので使ってみた。将棋AIのPolicy networkとValue networkを結合したWide ResNetを可視化してみた。 dotファイル出力 Visualization of Computational Graph — Chainer 7.8.1 documentation このページの…

AlphaGo Zeroの論文を読む その5(ドメイン知識)

前回までで、実装に必要な内容についてほぼ解説しました。今回は、補足的な内容です。 ドメイン知識 論文には以下の一文が記載されている。 Our primary contribution is to demonstrate that superhuman performance can be achieved without human domain …

AlphaGo Zeroの論文を読む その4(自己対局)

その3の続き 自己対局パイプライン 自己対局パイプラインは、3つの主要な部分から構成される。 最適化 評価 自己対局 これらは並行で実行される。 最適化 ミニバッチサイズ:2,048 (32バッチずつ別々のGPUで実行) ミニバッチデータは直近50万の自己対局のす…

AlphaGo Zeroの論文を読む その3(探索アルゴリズム)

その2の続き今回は対局時の探索アルゴリズムについてです。 探索アルゴリズム 対局時はpolicyとvalueを使ったモンテカルロ木探索(APV-MCTS)を使用する。 探索は複数スレッドで並列に行う。探索木の各ノードsは以下の情報を持つ。 N(s,a) 行動aの訪問回数 W(s…

コマンドプロンプトのカラースキーム変更

18日から提供開始されたWindows 10 Fall Creators Updateを適用しました。今バージョンからコマンドプロンプトのカラースキーム変更になるということです。 今までコマンドプロンプトの青の文字が非常に読みづらく、Bash on Windowsを使うようになってから特…

AlphaGo Zeroの論文を読む その2(ネットワーク構成)

前回に続いてAlphaGo Zeroの論文についてです。 ネットワーク構成 入力特徴 19×19の2値画像を17枚 8枚は現在のプレイヤーの石の座標を示す2値画像、8手分 8枚は相手のプレイヤーの石の座標を示す2値画像、8手分 1枚は現在のプレイヤーの石の色を示す全て0か1…

AlphaGo Zeroの論文を読む

今日のAlphaGo Zeroのニュースは衝撃でした。将棋AIで方策勾配で強化学習を行ったときは、発散してうまくいかなかったので 教師データで最初に訓練が必要と思っていました。 それが、自己対局のみで強くできるとは驚きです。論文が公開されたので、使われた…

将棋AIの進捗 その8(ponder対応)

電王トーナメントの出場ソフトが公開されました。 私のソフトは「dlshogi」です。 denou.jpディープラーニングを使ったソフトがいくつか出場するようです。 対局できるのが楽しみです。 電王トーナメントに向けて、時間制御まわりを改善しています。 ひとま…

技術書典3の告知

10/22(日)に秋葉原で開催される技術書典3にサークル参加します。 サークル名は「dlshogi」、配置は「か19」です。 頒布するのは、「ディープラーニングを使った将棋AIの作り方」です。 Policy Networkの作り方についての解説本になります。あと、お隣のサー…