TadaoYamaokaの開発日記

個人開発しているスマホアプリや将棋AIの開発ネタを中心に書いていきます。

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

将棋AIの実験ノート:活性化関数Mishを試す

以前にdlshogiのモデルで活性化関数をReLUからSwishにした場合の比較を行った。今回は、活性化関数Mishを試した。 Mish Mishは、 で表される活性化関数である。論文によると、6層CNNのCIFAR-10の訓練で、Swishの正解率を上回ると報告されている。 [1908.0868…

dlshogiの学習時の自己対局での先手勝率

少し前にdlshogiの先手勝率について調べた。 今回は、dlshogiの学習時の自己対局での先手勝率について調べた。 開始局面 現在、dlshogiの自己対局は、floodgateの16手目までの出現頻度が99パーセンタイル以上の局面を初期局面集として、そこからさらに16手MC…

英語のDiscordチャンネルを翻訳して読む方法

ほぼ個人用メモです。コンピュータ囲碁やコンピュータチェスの開発者のやり取りは、Discordのチャンネルで行われていて有用な情報が多い。 Computer Go Community Leela Chess Zero 今までWidnowsやスマホのDiscordのアプリで眺めていたが、英語だと読む速度…

互角局面集作成スクリプト

勝率測定などに「たややん互角局面集」を使わせてもらっている。 ただ、抽出条件の「36手目の局面まで、全ての指し手について評価値が±100以内となっている対局のみ」だと、dlshogiの棋譜が除外されてしまう点が気になっていた。 dlshogiは、開始局面で160付…

水匠4とdlshogiのNPSの比較

ディープラーニング系の将棋AIは、従来の将棋AIと比べてNPSが低くても強いという特徴がある。 NPSがどれくらい違うのか質問を受けることがあるので、測定を行った。 NPSのカウント方法の違い やねうら王(元はStockfishのソース)のNPSは、探索中にdo_moveを行…

将棋AIモデルのテストデータの作り方

dlshogiで以前から使用しているテストデータと、GCTのノートブックのテストデータで、テスト損失と正解率の違いがあるため、テストデータの作成方法によってどう違いがでるのかを検証した。 テストデータの比較 まず、dlshogiのテストデータとGCTのテストデ…