以前に棋譜から棋力測定を試した際に、中古で「将棋倶楽部24万局集」を買ったが結局使わずに眠らせていた。
せっかく買ったので棋譜を分析してみようとCDROMを開いたらデータ形式が棋泉というソフトの形式で、一括で処理しようとすると変換が必要であることがわかった。
そこで、後で使いまわせるように、CSAに一括で変換を行った。
以下に、変換方法について示す。
インストーラから棋泉のデータベースを取り出す
CDROMにはInstallShieldで作成された棋泉のインストーラが格納されており、棋泉のデータベースが直接ファイルとして取り出せない。
一旦インストールを行えばよいが、インストーラが16bitアプリケーションのためWindows11では実行できない。
そこで、Universal Extractor 2を使って、インストーラからファイルを取り出した。
インストーラからファイルを取り出すと、Group1からGroup12というフォルダができる。
データベースは、Group7に格納されている。
なお、棋泉は、Windows11でも動くバージョンが公開されているので、取り出したデータベースを開くことができる。
https://www.vector.co.jp/soft/winnt/game/se504748.html
棋泉のデータベースを変換する
棋泉のデータベースは独自のバイナリ形式になっている。
KIF形式への変換ツール(KiseKaki)がフリーソフトで公開されているが、16bitのMSDOS用ツールで、Windows11では動かない。
柿木の将棋ソフトウェア
VirtualBoxなどでWindows XPで動かせば実行できるが、16bitのため、変換できる棋譜の上限が16bitで制限されるため、データベースに格納されている24万棋譜は変換できない。
しかたがないので、データベースを読み込んで変換するツールを自作することにした。
データベースのフォーマットは、Twitterのやり取りを参考にして解析した。
2002年の棋泉のexeはWin10でも動きました。棋泉のフォーマットは見つからないので置いてみます。https://t.co/k0ENOOlgNE
— 山下宏 (@yss_aya) 2022年4月1日
私は柿木さんの棋泉→柿木形式で変換した記憶があります。https://t.co/RM1WB3owLR
色々古いのでお勧めではないですが・・・。
@Qhapaq_49
— Yasuhiro Ike (@YasuhiroIke) 2022年5月15日
フォーマットは解析したものを、「コンピュータ将棋のアルゴリズムHTML版」の定跡の作り方あたりに書いております。(それが助けになるかどうかは神のみぞ知る)24tobin.cppあたり。
レートは自力で変換したようでソースが残ってました。https://t.co/AES4956pUN
— 山下宏 (@yss_aya) 2022年5月15日
まとめ
棋泉のデータベースをCSAに変換するツールを自作した。
めったに必要になることはないと思うが、同じことを行いたい方のために公開しておく。