TadaoYamaokaの開発日記

個人開発しているスマホアプリや将棋AIの開発ネタを中心に書いていきます。

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

dlshogiのOpenCL対応 その1

dlshogiをOpenCLに対応させたいと思っている。 現在のdlhsogiはTensorRTを使用しているため、再配布の制限があり、環境構築が大変になっている。 OpenCLは、必要なdllを同梱すれば環境構築が不要になるので利用者にメリットがある。OpenCLのコードを一から作…

やねうら王バグのdlshogiへの影響

先日の水匠とdlshogiの長時間マッチの第1局で、水匠側にバグが発生するというハプニングがあった。 原因などの詳細は、やねうら王ブログを参照して欲しい。 先日の電竜戦、長時間マッチで現れたやねうら王のバグについて | やねうら王 公式サイトここで、こ…

dlshogiの先手勝率

dlshogiの先手勝率について質問されることがあるので、計測してみた。持ち時間1分1秒加算で、dlshogi(dr2_exhi)の自己対局と、dlshogiと水匠4の対局で計測した。 対局条件が持ち時間だと、ある程度手が揺らぐため完全に同じ手順になるのは防ぐことができる。…

OpenCLのサンプルコード

ほぼ個人用メモ。「改訂新版 OpenCL入門 1.2対応 マルチコアCPU・GPUのための並列プログラミング」を買って、OpenCLをお勉強中。 OpenCL 1.2とバージョンが古いが、KataGoもOpenCL 1.2で実装されているので問題ない。 そもそもNVIDIAはOpenCLに対してやる気…

ONNXファイルのパース処理

dlshogiは現在TensorRTを使用しているが、TensorRTは再配布できないなどライセンスが厳しいのと、環境構築が大変なため、OpenCLに対応させたいと思っている。OpenCLでも、NVIDIAのGPUのTensorCoreをPTXインラインアセンブリという方法で使用することができる…

dlshogi(第2回世界将棋AI電竜戦エキシビジョンバージョン)のWindows版ビルド済みファイル公開

dlshogi(第2回世界将棋AI電竜戦エキシビジョンバージョン)のWindows版ビルド済みファイルを公開します。 ダウンロード Release 第2回世界将棋AI電竜戦エキシビジョンバージョン · TadaoYamaoka/DeepLearningShogi · GitHub のAssetsからダウンロードしてくだ…

電竜戦長時間マッチ「水匠 vs dlshogi」

明日8/15(日) 17:00から、私の開発した「dlshogi」と電竜戦TSEC優勝ソフト「水匠」との長時間マッチを行います。 対局の様子は、YouTubeとニコニコ動画で生配信されます。 先手、後手入れ替えて計2局行います。 第1局は、阿部健治郎七段と佐々木勇気七段のダ…

AWS inf1 インスタンスで推論を行う その3

前回、neuronコアを複数使用して推論を行うことを試した。 今回は、推論速度の測定を行った。参考にしたいのは、dlshogiでの推論速度であるため、C++のdlshogiの推論部分に組み込んで、どれくらいのNPSがでるのかを確認した。 C++での推論の実装方法 C++でne…

AWS inf1 インスタンスで推論を行う その2

前回AWS inf1 インスタンスでdlshogiのモデルの推論ができることを確認したが、今回はマルチGPUで推論できるかを確かめてみた。マルチGPUにするには、Inferentia チップが複数あるAWS inf1 インスタンス(inf1.6xlargeとか)が必要と思っていたが、よく調べる…

AWS inf1 インスタンスで推論を行う

dlshogiをAWS inf1 インスタンスで動かせないか試している。 AWS inf1 インスタンスは、推論に特化したAWS Inferentia チップが搭載されている。現在のdlshogiは、TensorRTを使用して推論を行っているため、NvidiaのGPUで動かすことが前提になっている。 onn…